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13歳と364日

「おっと。警察は僕に刑事責任を問えないよ。知らないの? 少年法の適用は14歳以上で、僕は13歳。しかも誕生日は明日だから、13歳と364日! あははっ、残念だね! 僕がこいつを殺したとしても、ギリギリで刑事責任を問えないってことさ!」

 

 いじめられて恨んでいたという級友にナイフを突きつけ、高笑いをあげる少年。

 知能犯にざわめく野次馬。

 警察は、何気ない調子で聞いた。

 

「君はその知識をインターネットで仕入れたのかね?」

 

「当たり前だよ! ネットには情報が溢れかえってるからね!」

 

 得意げに少年。

 

 しかし、警察は冷静に、

 

「なら、君はもう一つ調べ物をしておくべきだったな。いいかい、法律上の満年齢は誕生日の前日。つまり、君はもう法律上では14歳なんだよ」

 

 その後、携帯のウィキペディアでその事実を確認した少年は、大人しく投降し、少年法により裁かれることとなったのだった。

 

【1分で読める超短編小説集】(山野ねこ) - カクヨム