宇宙からの侵略者

 それは突然のことだった。

 

 空が光ったと思うと、無数の宇宙船が現れ、そこから次々に宇宙人が地球に降り立った。

 

 悪魔のような姿をした宇宙人に対抗するため、それぞれの国がそれぞれのやり方で対処した。

 アメリカはミサイルを撃ち込み、アラブの国々は石油をかけて焼き払い、北朝鮮テポドンを打ちまくり、ドイツは毒ガスをまき散らし、IS国は果敢にも爆弾を抱えて宇宙船へ飛び込んだ。

 

 けれど、そのどの方法もうまくいったとは言いがたかった。

 宇宙人は殺せても、連中は後から後から出てきたし、山と積み上がった死体は日を追うごとに腐って悪臭を放ち始めたのだ。

 

 国連は緊急事態宣言をし、世界中の国々が神に祈り始める。もはや、事態はそこまできていたのだ。

 

 しかし、絶望に苦しむ世界を差し置いて、その頃、日本ではこんなキャッチコピーがもてはやされていた。

 

〈食べて応援! 地球を救おう!〉

 

 なぜなら、やってきた宇宙人はタコ型で、明石のタコよりも美味しいことが判明したからである。

 

【1分で読める超短編小説集】(山野ねこ) - カクヨム