文豪しりとり

「煙草」

 

「恋わずらひ」

 

「火花」

 

「夏」

 

恙虫つつがむし

 

「下津野」

 

「野火」

 

「美術家」

 

「蚊帳」

 

やぐら

 

羅生門! ……ああっ」



 作者名でも、本のタイトルでもない、これのどこが文豪しりとりなんだ? と、みなさま、思われていると思いますが、これは間違いなく「文豪しりとり」。

 

 夏目漱石に、堀辰雄武者小路実篤太宰治――いまは亡き天国の文豪たちが、暇つぶしにしているしりとりなのである。

 

 そして、もちろん最後「羅生門!」と得意げに言ったのは、芥川龍之介

 

 我々は、彼の「将来に対する唯ぼんやりした不安」が、その苦しみの生から逃れた後、ようやく霞が晴れるように引いていったことを祝福すべきなのだろう。

 

【1分で読める超短編小説集】(山野ねこ) - カクヨム