二階から目薬

「やった、やったよ! 『二階から目薬』より難しい『雲上から目薬』に成功したよ! これで明日の試験はばっちりだ!」

 

 額に日の丸ハチマキをした男が、雨の降る庭で飛び跳ねていた。

 それを見た、隣の家の受験生は鼻で笑い、

 

「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」

 

 そうつぶやいて、改めて目の前の問題集に取り組み始めたのだった――。

 

【1分で読める超短編小説集】(山野ねこ) - カクヨム